(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開平8−308815
(43)【公開日】平成8年(1996)11月26日
(54)【発明の名称】前腕等の回転能力測定装置
(51)【国際特許分類第6版】
   A61B  5/11                 
【FI】
   A61B  5/10    310 G 7638-2J
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】FD
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願平7−145660
(22)【出願日】平成7年(1995)5月18日
(71)【出願人】
【識別番号】591222407
【氏名又は名称】株式会社松屋総合研究所
【住所又は居所】山口県岩国市室の木町1丁目7番45号
(72)【発明者】
【氏名】松塚 展門
【住所又は居所】山口県岩国市室の木町1丁目7番45号 株式会社松屋総合研究所内
(74)【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 博文



(57)【要約】
【目的】 前腕、手首、肩関節等を回旋、回内、あるいは回外等させて、被測定者の前腕等の回転能力を簡易な構成で、かつ手軽に測定できる前腕等の回転能力測定装置を提供する。
【構成】 対向配置されている左右の回転体を備えた回転機構部と、該回転機構部の回転体のそれぞれの外面側に設けられているハンドル等の回転体操作部と、該回転体操作部の操作によって、該回転体を回転あるいは回動させ、該回転体の回転角度もしくは回転トルクを検出する回転能力検出部、および該回転能力検出部で検出された回転角度もしくは回転トルクを表示させる回転能力表示部とを有する構成よりなる。




【特許請求の範囲】
【請求項1】 対向配置されている左右の回転体を備えた回転機構部と、該回転機構部の回転体のそれぞれの外面側に設けられているハンドル等の回転体操作部と、該回転体操作部の操作によって、該回転体を回転あるいは回動させ、該回転体の回転角度もしくは回転トルクを検出する回転能力検出部、および該回転能力検出部で検出された回転角度もしくは回転トルクを表示させる回転能力表示部とを有することを特徴とする前腕等の回転能力測定装置。



【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前腕等の回転能力測定装置に係り、より詳細には、前腕、手首、肩関節等を回旋、回内、あるいは回外等させて、被測定者の前腕等の回転能力を簡易な構成で、かつ手軽に測定できる前腕等の回転能力測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各人が自己の健康・体力管理の一環として、日常生活において、自己の各部位(手首、前腕、肩関節その他)についての回転能力を認識しておくことが必要になっている。この回転能力は、自己の健康・体力管理における運動能力を測定するための重要な要素の一つである。しかし、これらの回転能力を日常生活において簡易に測定できる前腕等の回転能力測定装置は提案されていない。
【0003】ところで、このような前腕等の回転能力測定装置とは異なるが、このような装置に関連した構成として、リハビリ用の訓練具として、
図7(a)(b)に示すようなものがある。図7(a)に示すものは、肩関節を回旋させ、被測定者が、該肩関節の訓練を行うための訓練具であり、支柱51の縦溝52に沿って上下動自在に摺動体53を設け、この摺動体53に回転体54を設けると共に、この回転体54に、回転体54の中心54aを支軸として傾動自在のレバー55を設け、かつこのレバー55に把手56を設けた構成よりなる。そして、摺動体53の回転体54の周りには、この回転体54の回転・回動角度を測定するための分度器からなる目盛り57が設けられている。
【0004】また、図7(b)に示すものは、肩関節の他に、前腕や肘関節の回内・回外筋群の訓練も行うことができる訓練具であって、図7(a)の構成において、摺動体53の両側に同じ向きの回転体58,58を設け、この回転体58,58にそれぞれ把手59,59を設けた構成よりなる。
【0005】そして、これらの訓練具によれば、訓練をしようとする者が、把手56,59を持って肩関節、前腕、あるいは肘関節を回旋・回内・回外させることで、人体の前腕、肩関節や肘関節等の筋力トレーニングを行うことができ、リハビリ用の装置として活用することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの訓練具の場合、次のような課題がある。すなわち、
■ 測定手段として、分度器を用いているため、正確な測定がでない。
■ 前者の訓練具の場合は、肩関節の回旋角度の測定しかできない。
■ 後者の訓練具にあっては、肩関節、前腕、あるいは肘関節の回旋・回内・回外角度測定ができるものの、2個の回転体が摺動体の両側に、同一面上に同じ向きに設けられているので、壁等に固定して設置する必要があり、その構成が大型化し、その測定方法が特定されることになる。
■ 通常状態において、左右の前腕、肘関節を曲げた際の回転能力差の測定ができない。
等の課題がある。
【0007】本発明は、以上のような課題に対処して創作したものであって、その目的とする処は、前腕、手首、肩関節等を回旋、回内、あるいは回外等させて、被測定者の前腕等の回転能力を簡易な構成で、かつ手軽に測定できる前腕等の回転能力測定装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そして、上記課題を解決するための手段としての本発明の前腕等の回転能力測定装置は、対向配置されている左右の回転体を備えた回転機構部と、該回転機構部の回転体のそれぞれの外面側に設けられているハンドル等の回転体操作部と、該回転体操作部の操作によって、該回転体を回転あるいは回動させ、該回転体の回転角度もしくは回転トルクを検出する回転能力検出部、および該回転能力検出部で検出された回転角度もしくは回転トルクを表示させる回転能力表示部とを有する構成としている。
【0009】
【作用】本発明の前腕等の回転能力測定装置は、例えば、前腕の回転能力を測定するには、回転機構部を形成する対向配置されている左右の回転体に設けられているハンドル等の回転体操作部を握って、該回転体を回転あるいは回動させると、回転能力検出部によって、該回転体の回転角度もしくは回転トルクを検出し、この検出信号に基づいて回転能力表示部で、該回転角度もしくは回転トルクを表示する。従って、被測定者が、一人で、自己の前腕の回転能力を簡単な操作でもって、容易に測定、認識することができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明を具体化した実施例について説明する。ここに、図1図5は、本発明の実施例を示し、図1は正面図、図2は断面図、図3図5は使用状態を示す説明図である。そして、本実施例の前腕等の回転能力測定装置は、図1に示すように、概略すると、回転機構部1と、回転体操作部2と、回転能力検出部3、および回転能力表示部4の4つの部分から構成されている。
【0011】回転機構部1は、2個の回転体5,6を有し、一方の回転体5はベアリング7を介してシャフト9の一端に取り付けられ、他方の回転体6はシャフト9の他端に固定され、両回転体5,6は、シャフト9を介して、相対的に同じ方向もしくは逆方向に回転もしくは回動自在に対面接触あるいは近接配置されている。またシャフト9の中間部には、回転能力検査部3を形成するスリット付き円板10が固定され、また、回転体5,6の外側面には、それぞれ回転体操作部2が設けられている。
【0012】回転体操作部2は、回転体5,6を相対的あるいはスリット付き円板10に対して回転あるいは回動させるための操作部であって、回転体5,6の外側面に設けられた『コ』字状のハンドル(把手)12で形成されている。また、ハンドル2には、回転能力表示部4のデジタル表示部13のリセットボタン14が取り付けられている。
【0013】回転能力検出部3は、回転角度あるいは回転トルク等の回転能力を測定するための検出部であって、インクリメント方式の光学的エンコーダーで形成されている。ここでは、図2に示すように、スリット付き円板10を挟んで、回転体5側に発光ダイオード15が設けられ、また回転体6側に、フォトダイオード16が設けられている構成のエンコーダーからなり、この回転能力検出部3は、有線または無線による信号伝達手段で回転能力表示部4に接続されている。なお、回転トルクを検出する場合にあっては、このような光学的エンコーダーの代わりにトルクセンサーを用いる。
【0014】回転能力表示部4は、回転能力検出部3で検出した検出信号を積算し、該積算して得た数値をデジタル表示部13に表示させるための表示部であって、デジタル表示部13に回転角度あるいは回転トルクを表示できる構成とされている。
【0015】本実施例の前腕等の回転能力測定装置は、図3図5に示すようにして操作することで、種々の回転能力を任意に測定することができる。図3は、被測定者が、両手で左右のハンドル12を握り、電源スイッチ17、リセットボタン14を操作した後、回転体5,6を相反する方向に回転あるいは回動させることで、被測定者が、一人で、両手の手首、前腕、および肘関節の回転能力を測定する場合を示している。すなわち、ハンドル2により回転体5,6が回転あるいは回動すると、回転能力検出部3を形成する光学的エンコーダーあるいはトルクセンサーにより、その回転角度あるいは回転トルクが検出され、この検出信号が、回転能力表示部4に入力され、その積算値がリアルタイムでデジタル表示部13に表示される。
【0016】図4は、一方のハンドル12を固定台20により固定して、他方のハンドル12のみを用いて、前述した図3に示す場合と同様にして操作することで、片腕のみの回転能力を測定する場合を示している。また図5は、図4に示す場合と同様にして、肘を伸ばした状態で、その回転能力を測定する場合を示している。ところで、前述した図3図5に示す測定方法において、各回転もしくは回動を反復させて、その反復回数を測定することもできる。例えば、10秒間に何回、回転、回動反復が行えるかについて測定する。
【0017】なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものでなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で変形実施できる構成を含む。因みに、前述した実施例においては、前腕、肩関節や肘関節の回転能力を測定する場合について説明したが、人体の回転可能な部位の回転能力であれば、首、足等であっても同様にして、その測定を行うことができる。この場合、測定する部位に応じて、そのハンドルの形態を変えることが好ましい。
【0018】また、前記『コ』字状ハンドルに代えて、図6(a)に示すように、ハンドルを棒体21で形成した構成としてもよい。この場合において、図6(b)に示すように、棒体21を回転体5,6の周面22に配し、該回転体5,6を前後に移動させることで、前腕等の前後動作による回転能力の測定を行う構成としてもよい。また、前述した回転能力検出部として、インクリメント方式の光学的エンコーダーやトルクセンサーを用いた場合で説明したが、電磁センサー等を用いてもよい。
【0019】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明の前腕等の回転能力測定装置によれば、回転機構部を形成する対向配置されている左右の回転体に設けられている回転体操作部を介して該回転体を回転あるいは回動させると共に、該回転体の回転角度もしくは回転トルクを、回転能力検出部によって検出し、この検出信号に基づいて回転能力表示部で、該回転角度もしくは回転トルクを表示できるので、被測定者が、一人で、自己の前腕の回転能力を簡単な操作でもって、容易に測定、認識することができるという効果を有する。



【図面の簡単な説明】
図1】本発明の実施例を示す正面図である。
図2図1の部分断面図である。
図3】使用状態を示す説明図である。
図4】使用状態を示す説明図である。
図5】使用状態を示す説明図である。
図6】他の実施例の斜視図である。
図7】従来例の斜視図である。
【符号の説明】
1・・・回転機構部、2・・・回転体操作部、3・・・回転能力検出部、4・・・回転能力表示部、5,6・・・回転体、7・・・ベアリング、9・・・シャフト、10・・・スリット付き円板、12・・・ハンドル(把手)、13・・・デジタル表示部、14・・・リセットボタン、15・・・発光ダイオード、16・・・フォトダイオード、17・・・電源スイッチ

図1

図2

図3

図4

図5

図6

図7